ヴァレルソード・ドラゴン
リンク・効果モンスターリンク4/闇属性/ドラゴン族/攻3000
【リンクマーカー:上/左/左下/下】
効果モンスター3体以上
(1):このカードは戦闘では破壊されない。
(2):1ターンに1度、攻撃表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを守備表示にする。
このターン、このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。
この効果の発動に対して相手は効果を発動できない。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(3):1ターンに1度、このカードが表側表示モンスターに攻撃宣言した時に発動できる。
ターン終了時まで、このカードの攻撃力はそのモンスターの攻撃力の半分アップし、
そのモンスターの攻撃力は半分になる。
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《サイバネティック・ホライゾン》にて登場した新たな「ヴァレル」の名を持つリンクモンスター。
同様に「ヴァレル」の名を冠した「リンク4」モンスターである『ヴァレルロード・ドラゴン』とは属性・種族に加え素材指定が効果モンスター3体以上かつ「ATK/3000」という部分まで共通しており、同条件から成立する「リンク4」モンスターの選択肢として環境やデッキの方針、また方向性の異なるリンクマーカーの性質を考慮しつつ採択を講じていきたいところです。
また、モンスター効果の対象に選択されず、破壊を介さず対象を取らないコントロール奪取を備え、あらゆる耐性の突破を可能とする『ヴァレルロード・ドラゴン』に対し、『ヴァレルソード・ドラゴン』が備えるは戦闘への耐性。
(1):このカードは戦闘では破壊されない。
『ヴァレルロード・ドラゴン』と比較すると効果による除去手段も豊富な昨今においては耐性として一枚劣るようにも映りますが、「閃刀姫」の登場などを受け「魔法・罠」による対応も主流となりつつあり、それらに対しては『ヴァレルロード・ドラゴン』が無力な点を鑑みれば、戦闘面への耐性が有効となる局面も少なくはないでしょう。
攻撃を受ける際には、この様に戦闘耐性を以て破壊を免れる格好となりますが、後述する効果(3)の存在から戦闘面においては無類の強さを誇る汎用「リンク4」モンスターとしての機能が見込めます。
その上『ヴァレルロード・ドラゴン』と同様に、発動に対して相手からのチェーンを許さない効果(2)を備えており、こちらを利用する事で、自身のみならずあらゆる戦闘面のサポートが期待できるものとなっています。
相手ターン中の発動も可能な表示形式の変更能力
(2):1ターンに1度、攻撃表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを守備表示にする。
このターン、このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。
この効果の発動に対して相手は効果を発動できない。
この効果は相手ターンでも発動できる。
1ターンに1度とはいえ攻撃表示モンスター1体を自分・相手問わず守備表示に変更すると共に、当効果を発動したターン『ヴァレルソード・ドラゴン』は2回攻撃が可能となり「ATK/3000」とアタッカーとして申し分ないステータスを武器に盤面の解決からライフの詰めまで単体でこなします。
バトルフェイズ中の攻撃回数を増加させる能力である為、一撃の後に他のモンスターの攻撃を挟む事も可能で、相手の盤面との兼ね合いに応じた柔軟な立ち回りも望めます。
相手ターン中の発動も可能となっており、ダメージステップ等を除き、あらゆるフェイズ中にも発動タイミングが自由に選択できる為、相手モンスターの攻撃に合わせる事でそれを擬似的に無効化する事も可能となります。
一方で、昨今攻勢の軸としてあらゆるデッキが用いるリンクモンスターに関しては、守備表示という表示形式が適用されないモンスター群であるが故に効果の対象として選択できず、相手の布陣によっては自ターンの運用を前提とした2回攻撃の利用に支障をきたす可能性すら出てきます。
その場合は自分フィールドのモンスターを対象としつつ、それをリンク素材として使用する等の工夫を強いられる局面もあり得ましょう。
また『ヴァレルロード・ドラゴン』の様に当能力の発動に対して、相手はいかなる効果の発動も許されず、『神の通告』等の効果に反応する妨害に怯える必要もない上に、フリーチェーンである性質上、自ターンの優先権を行使した運用を心掛けるだけで発動機会の限られた相手のあらゆる妨害手段を無力化する事が可能となっています。
とはいえ守備表示の概念が存在しないリンクモンスターである自身は当効果の対象に選択できない為、効果の対象となる他のモンスターが場に存在している必要はあります。
例
自ターンの召喚・反転召喚・特殊召喚成功時に優先権を行使して発動する事で『激流葬』や『奈落の落とし穴』と言った召喚反応カードの発動機会消失。
自分のモンスターの攻撃宣言時に発動し『聖なるバリア-ミラーフォース』『次元幽閉』等の攻撃反応カードの発動機会消失。
『ヴァレルロード・ドラゴン』があらゆるモンスターのステータスへ極微ながらも永続的に干渉するのに対し、『ヴァレルソード・ドラゴン』は守備表示へと表示形式が変更可能なモンスター全般の攻撃を一時的に無力化し、更には攻勢時の攻撃回数増加と守備面に難のある大型モンスターの戦闘破壊を促す補助としての役割が望める上、自身は戦闘耐性を備えるなど、これだけでも多種多様なデッキがフィニッシャーとして採用を検討できるレベルにある優秀なリンクモンスターの1体と言えましょう。
これに加え、効果(3)を以て自身の攻撃時にはリンク界でもトップクラスの打点解決能力を発揮し、効果(2)との併用によって計り知れないダメージ量を叩き出せす可能性をも秘めています。
自身の攻撃宣言時に発する相手モンスターの弱体化と自身を強化する能力
(3):1ターンに1度、このカードが表側表示モンスターに攻撃宣言した時に発動できる。
ターン終了時まで、このカードの攻撃力はそのモンスターの攻撃力の半分アップし、
そのモンスターの攻撃力は半分になる。
前述の効果(2)を用いた場合には複数回の攻撃が可能となる性質故か、1ターンに1度と制限されてはいるものの、『ヴァレルソード・ドラゴン』自身が表側表示のモンスターに攻撃する際には、そのモンスターの攻撃力の半分の数値を自身の攻撃力に加え、そのモンスター自体の攻撃力を半減させる。魔法カード『フォース』を思わせる能力を備えます。
特筆すべきはその効果が適用ターンの終了時まで持続する点でしょう。
素の状態ですら「ATK/3000」の『ヴァレルソード・ドラゴン』は、効果(2)を利用した連続攻撃による驚異的なライフへの押し込みをセールスポイントとする性質を持ち、上記の様に適用ターン一杯ステータス強化が持続する事で連続攻撃の価値をより一層高め、相手の攻撃力の半分を吸収する性質によって自発的な戦闘においてはその多くを掌握し、あらゆるファッティモンスターをものともしない。圧倒的な戦闘による盤面の解決能力を齎します。
また、あくまで自身を強化する事が主である当能力は対象を取る効果ではない為『ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン』をはじめとする「対象選択不可」とされるモンスターに対しても有効な手立てとなります。
一方で、効果を受けないモンスターに対してはステータス半減効果が適用されず、相手のステータス次第では強化後の数値でも届かず、結果的に戦闘破壊にまで至らないといったケースも考えられます。
とはいえ、効果を受けないレベルの耐性を備えるモンスターは限られ、その上ステータス面の要求値も考慮すれば、大抵の大型モンスターは『ヴァレルソード・ドラゴン』で対処できます。
そういった方向性で案ずるとなれば、昨今はリンクモンスター等を用いた伏せカードへの干渉が容易な潮流を逆手に取り、相手からの干渉をトリガーに効果を発揮する『やぶ蛇』を用いた『RR-アルティメット・ファルコン』成立プランを搭載するデッキも時折見られます。
現状、あらゆる効果をはね除ける『RR-アルティメット・ファルコン』をメインギミックの時点で容易に対応する事が厳しいデッキタイプも非常に多く、これに対しての汎用的な解答となり得る点も『ヴァレルソード・ドラゴン』採用を検討するにあたっては十分に決め手となり得る要素といえます。
数ある強力な「リンク4」の中でも、フィニッシャーとして申し分なく、驚異的な耐性を備えるモンスターに対しての貴重な解としても機能が望める『ヴァレルソード・ドラゴン』はあらゆるデッキタイプの「エクストラデッキ」の採択において、限られた15枠へと食い込むに足るスペックを備えているといえましょう。今後はトーナメントシーンにおいても間違いなく要警戒の1枚です。
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