2017年11月1日水曜日

1月余りが経過した【SPYRAL】環境を大まかに振り返る











2017年10月1日施行のリミットレギュレーション


【SPYRAL】贔屓の制限改訂から1月余りが経過。

※一部非公認大会に関しては9月中旬頃より新制限で実施されていました


国内で猛威を奮った主力群【恐竜】【真竜】【召喚獣】等が軒並み規制によって弱体化を強いられたうえに、海外からの新鋭【SPYRAL】が国産新規のリンクモンスターを引っさげ襲来。



「リンク」を自在に操り、既存のデッキ群を一蹴。
環境は一強化必至と囁かれ。
かつての【EMEm】【EM竜剣士】【十二獣】全盛期を彷彿とさせる"暗黒期"への突入が危惧されていました。



その予想は概ね現実となり、新環境突入後、中〜大型大会の上位入賞デッキは、大半を【SPYRAL】が占め、その他のデッキが勝ち上がる事は非常に困難。
まさに【SPYRAL】一強といった様相を呈していました。
(【HERO】【セフィラ】、時には【彼岸】といったデッキの入賞もみられましたが極少数…)


そんな最中、僅かばかり環境に変化を及ぼす可能性を秘めた、ターニングポイントを迎えます。







新弾《エクストリーム・フォース》発売



【SPYRAL】一強環境の打破が期待された新弾の発売。
日取りは10月14日と、まずまずの頃合いでしょう。


これにより、一強を瓦解とまではいきませんでしたが、『インスペクト・ボーダー』等、有力カードの登場で、環境デッキにも幅が生じ、【インフェルノイド】や【クリフォート】、純粋な【メタビート】にも微かに希望が持てる域にあります。






《ストラクチャーデッキR-神光の波動-》にて強化された【天使パーミッション】。
ノーマークとされてきたこちらの入賞も強く印象に残りました。


また、同弾《エクストリーム・フォース》収録の『オーバーテクス・ゴアトルス』。



こちらの登場で、【恐竜】も息を吹き返しつつあります。



従来とは打って変わり『終末の騎士』をスタートカードに据え、『究極進化薬』を軸とした大型恐竜の展開、加えて「竜星」要素を交え妨害を敷く従来のアクションも健在。
粛々と【SPYRAL】の首を狙います。


様々なデッキが「tier1」である【SPYRAL】への対抗策を講じ、一矢報いようと奮闘。


その結果も少しづつではありますが現れており、【SPYRAL】を押し退け、上位に食い込むケースも散見されてきています。







《エクストリーム・フォース》が【SPYRAL】に与えたもの


既存のデッキ群を、上手くいけば【SPYRAL】の対抗馬と成り得るレベルにまで、大なり小なり引き上げた《エクストリーム・フォース》。


しかし、それだけには留まらず、強力な「リンク4」を輩出し、間接的に【SPYRAL】の強化をも成し遂げてしまいました。



鎖龍蛇さりゅうじゃ-スカルデット


リンク・効果モンスター
リンク4/地属性/ドラゴン族/攻2800
【リンクマーカー:上/左下/下/右下】
カード名が異なるモンスター2体以上
(1):このカードは、このカードのリンク素材としたモンスターの数によって以下の効果を得る。
●2体以上:このカードのリンク先にモンスターが召喚・特殊召喚された場合に発動する。
そのモンスターの攻撃力・守備力は300アップする。
●3体以上:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
手札からモンスター1体を特殊召喚する。
●4体:このカードがリンク召喚に成功した時に発動できる。
自分はデッキから4枚ドローし、その後手札を3枚選んで好きな順番でデッキの下に戻す。


お得意の連続リンク展開の過程で4枚ドロー(正確には1ドロー)まで達成する始末。


只でさえ強力とされていた先攻展開にも厚みが増し、【SPYRAL】のパワーを引き上げます。


とはいえ、最終盤面に関する強化で、手札誘発等、妨害への対応力が増幅したとは言い難く、メタゲームへの影響は比較的少ない強化となりました。


この点は他のデッキにとってはせめてもの救いでしょう。







『セキュリティ・ドラゴン』登場により『トーチ・ゴーレム』流行の兆し


《エクストリーム・フォース》発売から1週間後。
10月21日発売の《Vジャンプ 2017年12月号》にて登場した『セキュリティ・ドラゴン』



これにより、汎用「リンク」サポートとしての評価がうなぎ登り。
絶賛話題沸騰中の、ご存知『トーチ・ゴーレム』。



通常召喚権を放棄する事で、1枚から成るリンクマーカーの数は驚異的にも「8」を超えます。
加えて、『ファイアウォール・ドラゴン』の能力を活かす事で、放棄した召喚権の擬似的な解消も可能。



デッキを選ばず大多数のデッキへと投入可能で、なおかつこのレベルの展開が確約される『トーチ・ゴーレム』は既に様々なデッキに組み込まれており、「リンク」自体の汎用性を確実に高める事となりました。


当初は「召喚権を重んじる【SPYRAL】への投入は無い」との意見も見られましたが、頃来は搭載型も散見されるように。


「リンク」の強化がイコール『トーチ・ゴーレム』の価値を引き上げ続ける事から、規制必至との見解もある程。
一躍ハイパワーカードの仲間入りを果たす事となりました。


また、《LINK VRAINS PACK》の情報も徐々に公開され、【SPYRAL】抑圧への期待も膨らむと同時に、連続リンクを用いた無限ループ等、「リンク」の未来に対し暗澹たる思いを拭えません。


現レギュレーションの期間も1/3が経過し、【SPYRAL】のポジションにも綻びが生じつつあります。
残りの期間でどういった変貌を遂げてゆくのか。
静観するとしましょう。








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