2017年10月30日月曜日

『センサー万別』種族統一テーマに有効!












センサー万別ばんべつ

永続罠
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、
お互いのフィールドにそれぞれ1体しか同じ種族のモンスターは表側表示で存在できない。
お互いのプレイヤーは自身のフィールドに同じ種族のモンスターが2体以上存在する場合には、
同じ種族のモンスターが1体になるように墓地へ送らなければならない。








《エクストリーム・フォース》収録の「永続罠」。



類似効果を備える『御前試合』『群雄割拠』。


これらは環境デッキへのメタとして、多くの役割を担ってきた、サイドボードの定番カードと評しても遜色無いピーキーなカード群。


主力となるモンスターが属性統一されているデッキを使用し、環境の上層に位置するデッキ群が扱う主力モンスターの属性が"ばらけている"もしくは、「シンクロ」「エクシーズ」等の先と"異なる"場合に大きな効力を得られるのが『御前試合』。


同様に「種族」の統一がなされたデッキが、異なる「種族」を扱うデッキに対して有効なメタとなるのが『群雄割拠』となります。


このタイプに於ける強みは、既に相手が複数体「属性」や「種族」の異なるモンスターを展開していた場合に、後から撃ち込んだ際でも、その条件に則ったフィールドになる様、各プレイヤーはモンスターを墓地へ送り、調整を強いられる事となる点です。
その後、通常通り永続的に効果を適用し続け、相手のフィールド形成に対する抑止力として、堅実に機能してきました。


先撃ちが前提となりがちな「永続メタ」の中で、後撃ちでも有効に働くという点に加え、高い拘束力を有する点からか、長期に渡り高い支持を受けてきたカード。


とはいえ、デッキの多くが同「属性」や同「種族」を扱うデッキが多い環境では、メタ外の低tierデッキに対しての"保険"が精々となります。


メタカードとして環境前線でも活躍を見せてきたカード群に類する『センサー万別』。


既存のカード群との差異、有効なメタ範囲、これらについて、考えていきます。







「種族」が統一されたデッキへの抑止力


お互いのフィールドにそれぞれ1体しか同じ種族のモンスターは表側表示で存在できない。


昨今の各デッキに於ける傾向として、種族や属性を統一した物が多数存在し、先に挙げた『御前試合』『群雄割拠』が有効に働かない環境も多く見られ、メタカードとしての採用も減少を余儀なくされているというのが現状。


その現状を踏まえれば、同種族モンスターによる展開を制する『センサー万別』は、これまでのカードプールでは対応し得なかったデッキに対しても、同等の対策を講じる事が可能となります。


また、「リンク」の流行、それらの主軸となるモンスターの多くが「サイバース族」に分類されている事も『センサー万別』の価値を引き上げる要素としては十分。



問題は『センサー万別』を扱う側にも効果の影響が及ぶ点。
この事から、デッキ選択の時点から採用の可否に直結する形となります。


性質上、強力な効果を有するモンスターを前面に、単騎で攻め入るタイプのデッキであれば影響を最小限に抑えたうえでゲームを展開していく事が可能となり。
突き詰めていく事で問題点が浮き彫りになる可能性もありますが、種族に統一性のない【メタビート】へは比較的容易に組み込む事が可能でしょうか。



また、種族面はアンチシナジーとなる【インフェルノイド】ですが、それぞれ上級モンスターの性能が高く、単騎ビートに於けるクロック的問題の軽減も望めます。





総じて、テーマ特有の大量展開を用いた多数のリンクモンスターによる制圧を軸に据えるデッキへの搭載は大きなリスクを背負う可能性が高く、即ちそう言った類のデッキへは高い効力が期待できる事となります。


とはいえ、現環境トップの【SPYRAL】に対しては、メインに搭載されたモンスターはある程度「種族」がばらけており、加えて『SPYRAL-ダンディ』『SPYRAL-ボルテックス』等、解答も多く搭載されている事から、「リンク」への効力に反してメインデッキのギミックに対しては無力感が否めません。



対【SPYRAL】に於いては『センサー万別』より『御前試合』『群雄割拠』辺りを選択する方がベターな採択と思われますが、根本的なメインギミックに解答を有する点は揺るぎません。
とはいえ、抑止力としてある程度の効力は期待できる事でしょう。







複数体の同種族展開に合わせる事で成す盤面への干渉


お互いのプレイヤーは自身のフィールドに同じ種族のモンスターが2体以上存在する場合には、
同じ種族のモンスターが1体になるように墓地へ送らなければならない。


前述したように、発動時に効果に沿った状態になる様、フィールドに存在するモンスターの調整を強いるため、発動タイミングさえ図れば複数体の除去をなし得る可能性を秘めます。


この処理は各プレイヤー自身に委ねられる為、狙ったものを退ける事は叶いませんが、相手の大きいアクションに合わせる事でアドバンテージの獲得が見込めます。
ゲームの展開次第ではそう言ったタイミングに狙いを定めておく事も、効力増大に繋がるのではないでしょうか。


また、フィールドに存在する種族を1種に定める『群雄割拠』と『センサー万別』を併用する事でお互いにモンスターが1体しか存在できない状態へと陥る事に。
自らへの制約も非常に大きいですが、相手の展開を強く掣肘できます。




搭載可能なデッキは限られ、現在のtier1に対して有効とは言い難いですが、『御前試合』『群雄割拠』同様、息の長いメタカードとなり得る『センサー万別』。


長い目で見れば非常に優秀なカードと言えます。








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