2018年1月12日金曜日

【遊戯王「セフィラ」】のらりくらりと環境デッキをおさらいします!











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前期、誰しも認める「SPYRAL」が圧倒的な展開力を武器に環境を席巻。


新ルールに伴い導入された新システム「リンク」の凶悪さを全プレイヤーに知らしめる事となった、転換点とも言える環境。
一度大会が開かれれば、その使用者が全体の半数以上を占める。
そんな事態もそう珍しくはなかった「2017/10/01〜施行のリミットレギュレーション」
そんな過酷な環境下、「セフィラ(竜星)」は真っ向から奮闘していたテーマの内の一つでもあります。



フルパワーの「SPYRAL」が暴れ回る中、現在は主流となりつつある様な絶対的汎用リンク等も出揃っていない上、新マスタールールに淘汰されたかに思われた「ペンデュラム」の生き残りである「セフィラ」の健闘は、多くの注目を集めました。


汎用的な「リンク」手段に乏しい中でも善戦を見せていた「セフィラ」の転機は環境末期、2017年11月末に訪れます。


圧倒的な展開力を擁する「SPYRAL」を筆頭に、メタゲームの固定化がチラつきだした頃合いにリリースされた「リンク」の名を冠するブースターパック。
《LINK VRAINS PACK》によって、「セフィラ」並びにリンク先の乏しいデッキ全体の大幅な強化が成されました。


その影響は甚大なもので、発売前には一強とさ称された「SPYRAL」を押し退け、それまで使用者が現れなかった様なデッキの入賞も多数見受けられる様になり、件の「セフィラ」に関しても、元々秘めていたそのポテンシャルをさらに高め、環境上位としての評価をそれまで以上に確固たるものとしました。







そんな前期、「2017/10/01〜施行のリミットレギュレーション」環境もひと区切りがつき、「SPYRAL」を始め、凶悪な展開を幇助してきた「リンク」系統のギミックにも改訂のメスが入り、健全かつ善良化への希望を胸に新環境「2018/01/01〜施行のリミットレギュレーション」がスタートしました。


レギュレーション改訂後は、前期終盤に片鱗を見せていた環境デッキ多様化の流れをそのまま受け継ぎ、新テーマのみならず、過去に環境上位で鎬を削った面々も入り乱れ、大混戦の様相。


如何に多種多様なデッキが混在する環境といっても、多かれ少なかれ抜きん出た存在はつきもの。


  • 先攻1ターンキルを可能とする驚異の展開力を有する「植物リンク」
  • 妨害の選択肢が豊富な安定感抜群の「彼岸」
  • そのリソースの供給力は今期随一と言っても過言ではない程。見事復権を果たした「魔術師」
  • そして前期、「SPYRAL」とも鬩ぎ合い、今期も引き続きトップを狙う「セフィラ」

今環境、入賞を狙える様なレベルに位置するデッキは、近年稀に見ると言っても差し支えない程に多数存在しています。
その中でも、現時点で今期を代表するデッキとしては列挙したものが真っ先に思い浮かびます。


しかし、「2018/01/13」には、新エキスパンション《フレイムズ・オブ・デストラクション》の発売を控えており、そちらに収録される有力カードによって、少なからず現在の環境にも影響を及ぼす事が予想されています。


年始の改訂直後ではありますが、今まさに環境のターニングポイントを迎えようとしているこのタイミングで、前期から続いて活躍中の「ペンデュラム」テーマ「セフィラ」について、今更ながら復習しておこうと思います。


代表的な採用カードの役割など、基本的な要素を重点的に私見を交えながらおさらいしていきます。


※内容の誤り等、お気づきになられた点がございましたら、コメント欄にて御指摘いただければ幸いです。








「セフィラ」の軸となるサーチカード



「ペンデュラム」テーマである「セフィラ」の基本として、やはり「上・下」スケールを揃える必要があり、「セフィラ」が誇る上記の2大万能サーチ魔法カード『セフィラの神託』『セフィラの神意』の存在は、安定した「ペンデュラム」の成立を助けます。


ペンデュラムスケールの獲得を目指す傍ら、展開用の「セフィラ」モンスターを一先ずEXデッキに供給しつつ、自身のスケールをそのモンスターと同値に変更する『智天の神星龍セフィラ・トーラ・グラマトン』を用いる事でも非常に無駄のない展開が見込めます。



また、こちらは『幽鬼うさぎ』による妨害にかかる為、相手の反応を伺う意味でも、実質アドバンテージが発生する『智天の神星龍セフィラ・トーラ・グラマトン』のスタートは先行きを見定める上でそう悪くはありません。



盤面形成の軸となる「ペンデュラム」成立に際して、これらの活用は不可欠。
その成立が比較的少ないアクションから最低限、確実な妨害を敷くことに繋がります。







「セフィラ」モンスターの中には、「ペンデュラム」成立がイコール「セフィラ」「竜星」名称の妨害獲得に直結する。
優秀な「竜星」モンスター『秘竜星-セフィラシウゴ』の存在があり、これが絡む展開であれば相手側の『増殖するG』適用下であっても、特殊召喚回数を抑えつつ最低限の妨害を構えられる。大変貴重なモンスターです。




前述の2大サーチカードに対応し、『智天の神星龍セフィラ・トーラ・グラマトン』の効果でEXデッキに送った際も後の「ペンデュラム」召喚成立により「セフィラ」または「竜星」名称の魔法・罠カードをサーチします。


サーチを担当する『セフィラの神託』『セフィラの神意』も「セフィラ」名称を持つ魔法カードである為、これらを獲得し後続に備えておく事も可能。


相手の動きに干渉可能な妨害要素の獲得となれば、『セフィラの星戦』や『セフィラの神撃』などから、リソースの都合を加味しつつ選定していく事となります。



また、「竜星」の名を冠する罠カード『竜星の九支』も選択肢には入りますが、『源竜星-ボウテンコウ』からの獲得も可能なこちらは、双方が成立する際に多段回の妨害を敷く展開を狙えるようにしておきたいところ。




『セフィラの聖戦』『竜星の九支』は共にフィールドの「セフィラ」や「竜星」を破壊する処理を含む為、双方の名を冠する『秘竜星-セフィラシウゴ』から獲得し、そのまま構える事で、相手ターン中に『秘竜星-セフィラシウゴ』の破壊を極自然な流れで達成可能となります。


その際にもペンデュラム召喚時と同様のサーチ能力が適用され、『セフィラの神託』『セフィラの神意』の獲得を成し得るなど、後続の確保にも隙はありません。








『水晶機巧-ハリファイバー』



《LINK VRAINS PACK》発売以後、同弾にて登場した強力な「リンク」モンスターは、ありとあらゆるデッキに搭載され、確実にデッキの安定性と爆発力を底上げしています。


その中でもトップレベルの汎用性と安定したパフォーマンスが魅力の『水晶機巧-ハリファイバー』は環境全体の採用率で見ても驚異的なものとなっています。


これについては「セフィラ」も例外ではなく、『水晶機巧-ハリファイバー』を起点とし、安定したマーカーの確保と、リンク召喚時に発動するチューナーモンスターの供給によって更なる展開を可能としています。


『水晶機巧-ハリファイバー』の成立に際して、トップレベルに手軽かつ強力な存在として採用機会が多いのが『終末の騎士』『亡龍の戦慄-デストルドー』を用いた『終末の騎士』1枚から成るパターンでしょう。








展開手段としては扱いやすい部類となるこれらの採用に伴い、『亡龍の戦慄-デストルドー』へのアクセスを促す『竜の霊廟』と、その選択肢として『覇王眷竜ダークヴルム』、その展開から獲得可能な「スケール0」のペンデュラムモンスター『覇王門零』と、それぞれが採用カードの選択肢を広げ、展開パターンの柔軟性を高めています。




その他にも、『ドラゴネット』とそれに対応する「通常モンスター」のレベル2チューナーが採用される場合もあります。



こちらは『終末の騎士』と異なり「レベル5シンクロ」と『水晶機巧-ハリファイバー』の「リンク召喚」の2パターンに対応しています。
その為、万が一にこちらの展開に合わせて『浮幽さくら』が発動された場合の致命傷を避けることが可能と、採用に足る利点を備えます。
しかし、その代償として「通常モンスター」のチューナーモンスターを採用する必要があり、加えて基本的には使い切りの能力、2枚目以降が機能しないなどのデメリットも発生します。
一長一短。どちらも強力なギミックには変わりありませんから、この辺りの採択は流行する妨害手段に合わせて調整していく必要がある部分でしょう。








『覇王眷竜ダークヴルム』の役割


手軽にアクセス可能な「ペンデュラム」モンスターとして、「スケール0」の獲得手段として、非常に有用な『覇王眷竜ダークヴルム』は他の「ペンデュラム」モンスターと共に『ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム』の成立にも貢献します。


  • 一例

『竜の霊廟』から『覇王眷竜ダークヴルム』を落とし、自身の能力で蘇生。
更に特殊召喚時に『覇王門零』を獲得。
その後、通常召喚可能なレベル3のペンデュラムモンスターである『宝竜星-セフィラフウシ』を召喚。



『覇王眷竜ダークヴルム』と『宝竜星-セフィラフウシ』の「ペンデュラム」モンスター2体で『ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム』をリンク召喚。


と言ったような展開に繋ぐ事で、ペンデュラム召喚前にマーカー先を2箇所確保し、『ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム』の能力により、デッキから任意のペンデュラムモンスターをEXデッキに供給できます。




『宝竜星-セフィラフウシ』はその後のペンデュラム召喚時に同名以外の「竜星」または「セフィラ」モンスターをチューナー化する能力を備えており、『ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム』や『智天の神星龍セフィラ・トーラ・グラマトン』を用いて、アクセス候補の筆頭となる『秘竜星-セフィラシウゴ』と共に展開する事で、妨害の獲得を成し、その上『宝竜星-セフィラフウシ』を場に残しながら『水晶機巧-ハリファイバー』まで繋がります。







『覇王眷竜ダークヴルム』を用いる場合、自然と「スケール0」の『覇王門零』を手中に収める事となる為、あとは「上スケール」さえ確保できれば即座にペンデュラム召喚が可能となり「セフィラ」の展開パターンへと円滑に事が運びます。

上記の様な「レベル3」の『宝竜星-セフィラフウシ』を残しつつ『水晶機巧-ハリファイバー』を展開する利点として挙げられるのは、レベル2チューナーをリクルートし、それらを用いる事で更なる妨害の獲得にも繋がる『源竜星-ボウテンコウ』のシンクロ召喚が狙える点でしょう。


その為、頃来はレベル2のチューナーを採用する構築も散見されます。
チューナーの採択については、引き込んだ際の勝手を考慮した『レッド・リゾネーター』や「竜星」に属する点を買われて『闇竜星-ジョクト』、『PSYフレームギア・γ』の採用など、個人差はあるようですが、なんらかのレベル2チューナーを採用する必要はありそうです。










『セフィラの神託』を用い任意のモンスターを獲得する


「セフィラ」に於いて展開パーツの獲得に大きく貢献する『セフィラの神託』にはサーチ以外の能力がいくつか備わっており、それを用いる事で、デッキ内の任意のモンスターを手札に加える手段としての運用も可能となります。



先述した『宝竜星-セフィラフウシ』等の「セフィラ」モンスターを用い『源竜星-ボウテンコウ』が成立した際にも『セフィラの神託』の「セフィラ」モンスターを素材にシンクロ召喚を行う事で適用されるデッキのモンスターを1体をデッキの一番上に置くが誘発され、任意のモンスターカードを1ドローで獲得可能となる圏内にまで引き寄せます。
当アクションを狙う際は、概ね展開が成立している状況が予想される為、妨害の質向上を狙った「手札誘発」等を獲得圏内に呼び込んでおいても良いですね。


さて、肝心なのは『セフィラの神託』によってデッキトップに乗せたカードを如何にして回収するかという点ですが、これについては至ってシンプルなもので。
展開に余裕がある場合は『ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム』の効果(2)(3)を併用する事で自ターン中の回収を図れるほか、『水晶機巧-ハリファイバー』さえ場に残せていれば、相手ターン中に自身の効果(2)を用い『フォーミュラ・シンクロン』を呼び出す事でも回収が可能となります。








また、『水晶機巧-ハリファイバー』『源竜星-ボウテンコウ』『竜星の九支』と陣した際、『竜星の九支』による妨害達成に伴った「竜星」モンスターの破壊処理に『源竜星-ボウテンコウ』を用い、その能力によってデッキからレベル6の「竜星」モンスターとなる『秘竜星-セフィラシウゴ』をリクルート。
残った『水晶機巧-ハリファイバー』を『フォーミュラ・シンクロン』へと変換。


その後「レベル2」の『フォーミュラ・シンクロン』と「レベル6」の『秘竜星-セフィラシウゴ』で相手ターンシンクロが可能となり、シンクロン素材に使用した「幻竜族」の種類までフィールドのカードをバウンスするシンクロモンスター。
『輝竜星-ショウフク』の成立により更なる相手ターン中の妨害を可能とします。



『セフィラの神託』によりデッキ内の任意のモンスターにアクセスする動きの過程でも複数の除去を構える事が可能で、実戦の中でも十分に活用が見込めるアクションです。


とはいえ実戦においては相手の妨害等の兼ね合いも考慮しなければならない為、時には展開量を絞る選択も迫られます。


これはほぼ全てのデッキに言える事でしょうが、スタートカードで相手が構える妨害の様子を窺いながら、その時々リソースの状況に合わせて「どこまでやるか」を検討しつつ、常に最適解を模索しながらのプレイとなります。
その積み重ねが、目下の勝利。
さらには"常勝"へと結びついてゆくはずです。








採用機会の多いその他の「セフィラ」モンスター


これまでに挙げた「セフィラ」モンスターが現状、デッキの軸として据えられたものになります。


ですがその他にも、サーチカード等の幅を広げる意味合いもを込め、枚数は最小限に抑えられているものの、採用率自体は非常に高い。
そんなカード群にも触れておきましょう。


  • 『竜星因子-セフィラツバーン』
  • 『覚醒輝士-セフィラビュート』


「スケール1」「スケール7」のペンデュラムスケールとしても運用が可能でありつつ「レベル4」モンスターとしては「レベル1」チューナーと混ぜる事で『源竜星-ボウテンコウ』や『HSRチャンバライダー』と攻守に渡り展開への応用が効き、尚且つそれぞれの「召喚・反転召喚・P召喚」成功時に発動する能力に関しても単純な1:1の交換が見込め、『セフィラの神意』の効果(2)と併用することで実質ノーコストの除去を行うことも可能な能力となっています。




また、当然双方は「セフィラ」に属するモンスターである為、『セフィラの神託』や『智天の神星龍セフィラ・トーラ・グラマトン』からも容易にアクセス可能で、『竜星因子-セフィラツバーン』に至っては「戦士族」である事から、『終末の騎士』へのアクセス手段としても有用な『増援』からサーチ可能なペンデュラムスケールとしての選択肢にも含まれてます。







  • 『影霊獣使い-セフィラウェンディ』


自身の召喚・P召喚時にEXデッキから同名以外の「セフィラ」モンスターを回収する『影霊獣使い-セフィラウェンディ』の採用も時折見受けられます。
単純にスケールとしての運用を始め、「レベル3」である当カードは前述の「レベル2」チューナーとで「レベル5シンクロ」にも繋がります。
EXデッキから「セフィラ」モンスターを回収する能力に関しても、ペンデュラムデッキ特有の場にリソース(スケール)が残りやすい性質故に盤面への干渉が全てのリソースに触れ得る欠点の軽減が見込めます。


かつて、「EM」「Em」等の全盛時代、圧倒的なパワーを誇ったペンデュラムデッキが大半を占め、ミラーマッチの頻発によりメインへの基本搭載にまで至っていた『揺れる眼差し』のケアとして、『EMペンデュラム・マジシャン』を用いる事でスケールにリソースを残さないと言う徹底したプレイが定着していた時代を思い起こさせます。


また、これら以外にも「セフィラ」モンスター自体の種類は豊富で、用途が幅広いものから少々尖ったものまで多様に存在します。
環境や構築の方針次第で、そのデッキにおいて最も貢献が見込めるものを採択してゆく事が望ましいですね。



また、「セフィラ」同様ペンデュラムテーマに分類される「メタルフォーゼ」との混合デッキの存在など、一括りに「セフィラ」といっても、細部にまで目を向ければその選択肢は無数に存在します。



自分好み、プレイスタイルに合った指針を定め、構築に取り組みたいところです。








「甲虫装機」搭載型も?



風の噂で耳にしたのですが、なにやら「甲虫装機」全盛の時代を彷彿とさせる。
奇抜なサイドプランを搭載した【セフィラ】もいるとかいないとか…


なんにせよ、今環境は本当に様々なアイディアが活き、デッキ選択に関しても近年稀に見る自由度の高さです。
もちろんEXデッキを用いた盤面の終着点が『水晶機巧-ハリファイバー』ヘ依存している節もあるなど、多様性に欠ける部分も皆無ではありませんが、その中でも各デッキが趣向凝らし、テーマの特色を活かした展開を目指せる環境にある事には違いありません。
環境におけるデッキ選択の自由度はプレイヤーの意欲向上にも繋がり、一つのデッキを長期間使用できるとなればそれに伴って各デッキへの理解もますます深まってゆきます。


新弾の発売を前に、現行の拮抗した環境上位争いのバランスを保てるかどうかが懸念されますが、これを機に新たな勢力が加わり、環境が更に激化していく可能性も十分にあります。
実際にどう転がるかは蓋を開けてみなければ分かりませんが"1プレイヤー"として「更なるトーナメント環境の質向上を」と只々願うばかりです。







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