2017年12月4日月曜日

再録が決まった『輪廻天狗』ですが、まずは緩和して頂かないと。














輪廻天狗りんねてんぐ

効果モンスター
星4/風属性/獣戦士族/攻1700/守 600
(1):表側表示のこのカードがフィールドから離れた場合に発動する。
デッキから「輪廻天狗」1体を特殊召喚する。









《ストラクチャーデッキ-パワーコード・リンク-》への再録が決定した『輪廻天狗』。


元々は2012年10月13日発売の《エクストラパック 2012》にて来日した海外新規の1種で、以来日本では収録の無かったカードでもあります。



また、2012年3月1日施行の禁止制限にて「準制限カード」に指定されて以来、不本意でしょうが、そのポジションを不動のものとしています。
その当時日本未発売カードでありながら規制リストに名を連ねる異例の措置を受けたため、日本国内で3枚使用出来た時期が存在しないという境遇を持つ、少々気の毒なカード。
その後、同《エクストラパック 2012》収録の『魔界発現世行きデスガイド』も日本上陸を待たずして「準制限カード」に指定され、物議を醸しました。








海外ではシンクロの代名詞


来日を待たずして準制限に指定された経緯としては、当時の海外環境ではこの『輪廻天狗』(Reborn Tengu)を非チューナーとして軸に据え、チューナー要素には『ローンファイア・ブロッサム』『グローアップ・バルブ』『スポーア』と現在も「リンク」への順応を果たし、猛威を振るう「植物族」のギミックを採用した「シンクロ」系デッキが大流行。



単体のアタッカーとしても抜群の安定感を誇り、一度植物ギミックとの噛み合いを果たせば連続したシンクロ展開を実現。


連続した「シンクロ」を軸とするデッキに於いてリソース回復役として重宝された『貪欲な壺』との相性も良好で、その手のデッキとのシナジーは計り知れませんでした。



それを受けて、禁止制限リストが基本的には共通の物を適用していた当時、国内未発売カードにも関わらずリストに名を連ねる事となった『Reborn Tengu』。


同時に、「植物族」ギミックも厳重な規制を強いられ、『グローアップ・バルブ』『スポーア』が禁止カードに指定されました。
デッキの根幹を成していた部分にメスが入り『輪廻天狗』を軸とした「シンクロ」デッキは間も無く終焉を迎えます。


デッキ内に複数枚存在する事が強みであった『輪廻天狗』にとって致命傷となる「準制限」への指定。



後に『輪廻天狗』に匹敵するレベルのパワーカードが登場し、それらが環境を席巻した時期もありましたが、『輪廻天狗』は未だに「準制限」。
果たして『輪廻天狗』が許される日は訪れるのでしょうか。







「リンク」と好相性ゆえの再録


(1):表側表示のこのカードがフィールドから離れた場合に発動する。
デッキから「輪廻天狗」1体を特殊召喚する。


自身がフィールドから離れた場合に同名をデッキからリクルート。
『輪廻天狗』が誇る容易で強力な後続の供給。
「シンクロ」素材としてその有用性を誇示してきた『輪廻天狗』の能力は、素材を墓地へ送る事で成立する「リンク」に於いても有望な存在。


故に「リンク」を前面に押し出す《ストラクチャーデッキ-パワーコード・リンク-》への再録は頷けます。
しかし、「準制限」の枷がある以上は、肝心なリクルート能力の安定性、爆発力共に戦力としては不足します。


かつて海の向こうで一時代を築いた「シンクロ」の申し子が「リンク」に適応するにはまずリミットレギュレーション上の緩和が必須項目。
3枚使用可能となって初めて選択肢に入るのではないでしょうか。
「獣戦士族」であるため『炎舞-「天璣」』によるサーチにも対応しており、アクセスに関しては申し分なく、検討に値する性能ではあります。



しかし、現在「リンク」素材として最も手軽な存在とされているのが「トークン」を用いる展開方法。







それを容易に生成し、比較的再利用可能となるものがより好まれる傾向にあります。


中でも汎用性に富み、様々なデッキで採用を目にするのは『トーチ・ゴーレム』『BF-朧影のゴウフウ』『ダンディライオン』『スケープ・ゴート』辺りでしょうか。



これらが各デッキに於いて「リンク」を支える要素であることはまず間違い無いでしょう。
これらが健在である限り、敢えて『輪廻天狗』をリンク素材の要員として優先的に採用する事は難しいです。


『輪廻天狗』が輝くためには、リミットレギュレーション改訂による自身の緩和に加え、「リンク」素材としての地位を確実なものとしている汎用性抜群の「トークン」生成カードらの衰退。
これらが揃って漸く『輪廻天狗』再浮上の兆しも見えてくるというもの。


それなりに道は険しいですが、国内で無制限を経験したことの無い『輪廻天狗』は同時に国内での目立った活躍がありません。
海外で鳴らした剛腕を国内でも一度は振るってほしい。どこかそんな想いを抱かせます。
所謂判官贔屓ってやつでしょうか。


今回の再録を機に『輪廻天狗』の展望が明るく、開けていく事を切に祈りながらリミットレギュレーションの情報を待つとしましょう。









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