2017年11月28日火曜日

『聖霊獣騎 キムンファルコス』の登場で「霊獣」の初動も柔軟に












聖霊獣騎せいれいじゅうき キムンファルコス

リンク・効果モンスター
リンク2/風属性/サイキック族/攻1800
【リンクマーカー:右下/左下】
「霊獣」モンスター×2
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードのリンク先の「霊獣」モンスターの攻撃力・守備力は600アップする。
(2):自分の墓地から「霊獣」カード1枚を除外して発動できる。
手札から「霊獣」モンスター1体を召喚する。
(3):このカードを持ち主のEXデッキに戻し、除外されている自分の、
「霊獣使い」モンスター1体と「精霊獣」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。
この効果は相手ターンでも発動できる。








《LINK VRAINS PACK》にて登場した「霊獣」の新規「リンク」。


一括りに「霊獣」といっても実際は「精霊獣」「霊獣使い」そして融合体の「聖霊獣騎」。
大まかに3種からなる「霊獣」カテゴリに於いて素材の指定が


「霊獣」モンスター×2


と比較的広く設計されている点は大きな意味を持ちます。
これまでの融合体「聖霊獣騎」はそれぞれ素材の組み合わせが


  • 「霊獣使い」+「精霊獣」
  • 「聖霊獣騎」+「霊獣使い」+「精霊獣」


といったように限定されており、どちらか一方のみでは円滑な展開を成し得ませんでした。


しかし、この度登場した『聖霊獣騎 キムンファルコス』は「聖霊獣騎」「精霊獣」「霊獣使い」如何なる組み合わせであっても2体揃える事で成立可能となっています。


とはいえ、「霊獣」に於けるアドバンテージ獲得のキーとなる『聖霊獣騎 カンナホーク』。



これに達するためには「精霊獣」+「霊獣使い」の素材を揃える過程を避けては通れません。


この点に関しては『聖霊獣騎 キムンファルコス』の登場で僅かに向上した部分も見られます。




例として。



『霊獣使いの長老』を含む「霊獣使い」に偏ったハンドを引き入れた際、『聖霊獣騎 キムンファルコス』により追加される召喚機会を用い、『霊獣使い レラ』『霊獣使い ウェン』『英霊獣使い-セフィラムピリカ』等の効果により、自身を含め2体の「サイキック族」モンスターを供給。



これが達成できれば、その後『聖霊獣騎 キムンファルコス』を素材に含め『サモン・ソーサレス』をリンク召喚。



リンク先に残った「サイキック族」を参照、デッキから「精霊獣」と「霊獣使い」双方を併せ持った「サイキック族」である『精霊獣使い ウィンダ』をリクルート。



といった手順で、「"精霊獣"使い」と「霊獣使い」を場に揃える事が可能となります。


また、本来「聖霊獣騎」の融合体はその素材をフィールドから除外する事で「霊獣」の基軸となる除外ゾーンへのリソース確保を成しますが、「リンク」である『聖霊獣騎 キムンファルコス』の素材は性質上、墓地へ送られる事となります。
ですが、墓地の「霊獣」を除外する事で「霊獣」モンスターの召喚権を増加する。
という形でそういった方面に関しても補完されており、単体で完結とまではいかずとも増加した召喚権からさらなる「聖霊獣騎」展開の過程で、こちらの条件も満たす見込みは十分にあります。
加えて「聖霊獣騎」が誇る定番の帰還能力も完備。


リンクマーカーを配しながらデッキのメインアクションを助長する。理想的な強化といえます。







リンク先の「霊獣」をパンプアップ


(1):このカードのリンク先の「霊獣」モンスターの攻撃力・守備力は600アップする。


「リンク」先の「霊獣」モンスター全般の攻守をパンプアップする能力。


単純に『精霊獣 アペライオ』と合わせた高打点ビートを狙う事から、「聖霊獣騎」を解体してばら撒いた「精霊獣」「霊獣使い」モンスターのステータス強化と、派手さは無いものの、細やかで堅実な能力。



一部を除き、打点面に不安を抱える「霊獣」に於いて、「600」パンプを基本展開の過程で気軽に供給出来る点はなかなかに勝手が良いのではないでしょうか。


初動の段階から活きてくる能力とは言えませんが、ライフを詰める機会には重宝されそうな能力です。


『霊獣使いの長老』から始動し、『聖霊獣騎 キムンファルコス』成立の後に『霊獣使い レラ』や『霊獣使い ウェン』『英霊獣使い-セフィラムピリカ』等で素材に使用した「霊獣」を帰還。


この時『精霊獣 アペライオ』『精霊獣 カンナホーク』『精霊獣 ラムペンタ』『精霊獣使い ウィンダ』等のそれなりに打点を有したものであれば、融合によるアドバンテージ獲得前にライフを詰めに行くといった展開時のダメージ量底上げも期待できます。



また、正規の手段では少々手間取りますが、『聖霊獣騎 ガイアペライオ』を併用できれば「ATK 3800」までの上昇が見込めます。



『霊獣の騎襲』によるサポートを含めた正規の手順を踏む形はもちろん、『精霊獣使い ウィンダ』『霊獣の相絆』辺りを用いる召喚条件を無視した方法。これらを利用し、高打点モンスターと割り切る運用も悪くありません。



戦闘面を堅実にサポートする。慎ましくも気の利いた能力といえます。







軸となり得る召喚権の増加


(2):自分の墓地から「霊獣」カード1枚を除外して発動できる。
手札から「霊獣」モンスター1体を召喚する。


『聖霊獣騎 キムンファルコス』が「霊獣」に最も影響を及ぼすのが当効果でしょう。


フィールドからの融合を戦術のメインに据える「霊獣」に於いて必須となるモンスターの複数展開。
これを成立させるために基軸とされてきた『霊獣使いの長老』同様に「霊獣」モンスターの召喚機会を設ける能力。


効果処理として召喚するので、召喚回数を増加させる『霊獣使いの長老』との併用が可能となっており、『霊獣使いの長老』始動から『聖霊獣騎 キムンファルコス』成立の場合もそこから更なる融合展開が望めるため、「霊獣」の基本となる『霊獣の連契』獲得に向け、『聖霊獣騎 カンナホーク』を絡めた連続融合アクションに組み込む事も出来ます。



「霊獣」モンスターの召喚機会増加に伴い、墓地が整っていれば1枚から融合まで到達可能な『霊獣使い レラ』による追加展開も重要度が増し、『聖霊獣騎 カンナホーク』からサーチ後即座に召喚するといったアクションも可能となり、展開パターンの幅も大きく広がります。


元より、繊細なリソース管理の上に成り立つ「霊獣」。
展開パターンの増加で、より一層ピーキーなデッキとして、その歩を進めているように感じます。







「聖霊獣騎」が誇る帰還能力


(3):このカードを持ち主のEXデッキに戻し、除外されている自分の、
「霊獣使い」モンスター1体と「精霊獣」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。
この効果は相手ターンでも発動できる。


「聖霊獣騎」が備える自身をEXデッキに戻し、除外ゾーンの「霊獣使い」「精霊獣」を1体ずつ帰還させる能力。


『聖霊獣騎 カンナホーク』を筆頭に当能力を最大限活用し、相手の除去等の回避も意識しつつ、素材となるモンスターが除外ゾーンとフィールドを行き来するのが「霊獣」の基本戦術。
その過程で『霊獣の連契』の除去枚数の調整も成し、デッキの根幹を支えるアクションといえるのが当能力。


しかし、『聖霊獣騎 カンナホーク』並びに既存の「聖霊獣騎」に属する「融合モンスター」はフィールドに存在する素材となるモンスターを除外する事で特殊召喚するため、即座に自身を解体可能となりますが、「リンク」モンスターである『聖霊獣騎 キムンファルコス』の場合、その性質上素材は墓地へ送られることとなり、その時点では当解体能力の条件を満たす事が叶いません。
自身の効果(2)によって1枚は除外ゾーンに送る事ができますが、もう1枚の確保手段は別途案ずる必要があります。


融合体とは異なり、『聖霊獣騎 キムンファルコス』の帰還能力を活かすために、『精霊獣 カンナホーク』や『精霊獣 アペライオ』、『封印の黄金櫃』辺りで除外ゾーンを整えておくのも手でしょうか。





既存のギミックを着実に伸ばす。非常に堅実で現実的な強化が施された「霊獣」。
以前と変わらず『霊獣使いの長老』への依存度は高いものの、動きの幅は以前に比べ飛躍的に伸びたように思います。
《LINK VRAINS PACK》によって専用「リンク」を手にし、強化を受けた中でもトップクラスの絶妙な匙加減といえるのではないでしょうか。








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