2017年10月7日土曜日

『異次元の探求者』は生きた『亜空間物質転送装置』!?




異次元いじげん探求者たんきゅうしゃ

効果モンスター
星3/闇属性/サイキック族/攻1500/守 800
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターを次のターンのエンドフェイズまで除外する。 この効果は相手ターンでも発動できる。






遊戯王.jpにて公開された《エクストリーム・フォース》収録の新規モンスター。

「異次元」の名を冠するだけあり、除外を司る能力を有したモンスターで、その効果範囲は非常に広く、応用の幅もあります。

除外から帰還する際にモンスターの位置を再度選択する機会が与えられる事もあり、「リンク」や「エクストラモンスターゾーン」の拡大にも貢献可能。

また、自身のエスケープも可能なため、単体での場持ちも良く、かつて話題となった【チェーンビート】なるデッキタイプに於いて主力とされてきたモンスターと比較しても効果対象の広さから、それらと同等以上の性能を有していると言っても過言ではありません。

しかし、帰還するタイミングが次のターンのエンドフェイズと、高速環境下の現在では、若干の遅さが気がかりではあります。

新たに判明した『異次元の探求者』。
その実用性について考えます。


「闇属性」「サイキック族」
多くのサポートカードに対応

自身の能力を活かし、場持ちが良く『激流葬』等の全体除去と相性の良い、罠ビートモンスターとして期待される『異次元の探求者』。
そのためには、フィールドに送り出す事が第一条件となります。
その点は「闇属性」「サイキック族」であるため複数のリクルートカードに対応。

制限カードである「サイキック族」最高のリクルートカード『緊急テレポート』。





こちらを用いてリクルートした場合、本来ならエンドフェイズにリクルートしたモンスターを除外する必要がありますが、『異次元の探求者』ならばこのデメリットを打ち消しつつ、頭数を整えることができます。

また、『緊急テレポート』同様に「サイキック族」サポートとなる『マックス・テレポーター』によるリクルートも可能。





この場合、2体のモンスターをリクルートするため、呼び出した『異次元の探求者』の効果で『マックス・テレポーター』を除外し、残ったモンスターで「リンク」や「エクシーズ」。
チューナーを用いた場合は「シンクロ」を絡め戦線を維持、次のターンのエンドフェイズに、効果起動回数の制限がリセットされたうえで帰還する『マックス・テレポーター』の効果を再度起動し、同様の展開を再現する。

といった様な、「サイキック族」のアドバンテージ獲得にも貢献します。



また、「闇属性」で「ATK1500」以下という事で、『キラー・トマト』によるリクルートにも対応。





しかしながら、戦闘を介するリクルーターは現在の高速環境下で活躍させるにはハードルが高く、今後そういった低速カードが日の目をみる事にならなければ、利点としての計算は難しいというのが現実でしょう。


リクルーターに対応するステータスであることは利点であると同時に、基礎打点が低くなるという欠点でもあります。

その点を補う可能性として『ゼロ・フォース』の存在もあります。





好きなタイミングで自軍モンスターを除外できる事から『ゼロ・フォース』の発動をコントロールしやすく、相手モンスター全体の攻撃力を無とします。

しかし、「ATK 0」とする範囲が自分フィールドにも及び、自分ターンで発動した際にも相手モンスターを叩くためには『ゼロ・フォース』発動後、更にモンスター追加する必要があり、発動タイミングを選び、且つ複数枚利用したコンポとしては効力が薄いです。

それでも、永続的に効果の及んだモンスターを「ATK 0」とし、場を空けがちな効果を補い、ライフを守りながら、切り替えしやすい盤面の形成と薄いといいつつも、それなりの役目を果たしてくれますから、選択肢の一つとして置いておきたいカードです。



生ける『亜空間物質転送装置』



まさに、生きた『亜空間物質転送装置』かの様な能力。

先に触れた【チェーンビート】に於いて主力とされてきたモンスター群。

  • 『ヴェルズ・サンダーバード』
  • 『ゼンマイラビット』





これらとは、発動のタイミングや効果範囲に差はあれ、同様に除去への擬似的な耐性を有したモンスターとして、非常に場持ちが良く、罠ビートを達成するうえで重宝する存在とされてきました。


かつては強力とされてきたモンスター達に類似した能力を持ち合わせる『異次元の探求者』。

しかし、帰還のタイミングである次のターンのエンドフェイズという部分が枷となる場面も出てきそうです。

何故なら、相手ターンに起動した場合、次の自ターンは除外したモンスターがエンドフェイズまで利用不可となるためです。
自分のターンに起動する分には大した問題とはなりませんが、それでも相手ターン丸々場を空ける事となります。

ただし、期間タイミングの遅さが『マックス・テレポーター』を用いた際は利点となるため、一概に欠点とも捉えがたい部分ではあります。

この様に、帰還のタイミングに若干の不安を残しますが、同時に効果範囲の広さは、今後の展望に期待させてくれます。

『緊急テレポート』の緩和やそれに相当する汎用性の高い、容易なリクルートカードの登場でさらに価値を高めそうなカードです。

今後に期待して待ちます。



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