2017年7月7日金曜日

『封印の黄金櫃』入りの【恐竜】が出現!








前期より猛威を振るいながらも、制限改訂をノータッチでくぐり抜け、新リミットレギュレーション施行後も上位に名を連ねているデッキ【恐竜】。

しかしながら、『ドラゴニックD』の規制に伴い、【真竜皇】に頼りきりの構築からは脱し、【竜星】を主体、又は双方を採用。
【竜星】ギミックを交えた先攻時の強固な布陣に加え、【恐竜】特有の後手捲りも健在。
さらに【真竜皇】により速度と粘り強さを増幅させた現環境に於いてトップクラスのパワーを持ち合わせたデッキとなっています。

しかしながら【恐竜】が抱え続ける課題である“事故”。
【竜星】のギミックを取り入れた形となった事で、「【恐竜】+【真竜皇】」の頃に比べ着実に改善へと向かっていましたが、それでも完全に「払拭できた」とまでは言い切れないレベルのものでした。

そんな最中、先日私が目にした構築は、その地点からさらに先、新たな改善への道を示しているように映りました。

それが、『封印の黄金櫃』『ジャイアント・レックス』を用いた「レベル4」の安定供給を図るプラン。

以前、『ジャイアント・レックス』を紹介した際には(該当ページ)

「これらを採用する事で擬似『予想GUY』として運用できます。」

とご紹介しましたが、それ以来…私自身が【恐竜】から手を引いてしまい、1度も試す機会はなく、現在に至ります。

記憶の片隅に追いやられていたプランでしたが、それを採用したデッキが入賞していた事を知り、「もっとちゃんと触っていれば…」と少しばかりは後悔の念も「全く無い」とは言えませんが、画期的な構築に出会った事で、「実際に使用したい!」という欲が先行し、即1人回し用に仮組み致した次第で御座います。

デッキ作成者様。大変良い構築をありがとうございます。

というわけで。
ほんの僅かですが、回していて私が感じた事を書いていきます。






「安定感」は向上し、メインのギミックとの兼ね合いも良し

ヘテムル
提携
【恐竜】における召喚権を利用しない「レベル4」モンスターの供給は、これまで『ベビケラサウルス』『プチラノドン』といったような“単体では機能しない”カードを用いたものが主な供給方法でした。
俗に言う
「破壊するカード」(『ドラゴニックD』『真竜皇』)

「破壊されるカード」(『ベビケラサウルス』『プチラノドン』)



双方を引き入れなければ機能しないコンボ前提の初動を軸としていては「安定」に関しての向上は期待できません。

そこで、編み出されたのが【竜星】ギミックの採用ですね。
これにより「レベル5」のシンクロに向かう事で最低限の場を築きつつ後続の確保まである程度こなす事が可能となり。
『魂喰いオヴィラプター』の価値をさらに高めることとなりました。
それはイコール。
その1枚で「レベル4」「レベル1チューナー」どちらの役割もこなす事ができる『幻創のミセラサウルス』のダイバーシティを最大限引き出すことに繋がっています。


「レベル4」「レベル1チューナー」の重要性

【恐竜】のパートナーとして【竜星】を据えた場合、その色を強くすればするほど『源竜星–ボウテンコウ』に向かう事のリターンが多くなり、そこを基軸にした構築へと変化していきます。
となれば、「レベル5」シンクロ用の素材。
このデッキにおいては「レベル4」「レベル1チューナー」の安定した供給が必須となってきます。
『魂喰いオヴィラプター』は1枚で双方を揃える事を可能としていますが、その他のルートに於いては
「1チューナー」「レベル4」それぞれ確保する必要があります。

「1チューナー」に関しては『幻創のミセラサウルス』を用いる事で特殊召喚による供給が可能ですが、「レベル4」を通常召喚を介さず用意する手段は、前述したように『ベビケラサウルス』『プチラノドン』を用いたコンボによるものばかり。

『フォトン・スラッシャー』を採用した【竜星】特化型も度々目にしましたが、場をからにしておかなければならず、展開途中では確実に死に札と化してしまうなど、粗が目立ちます。
(後手の場合は『フォトン・スラッシャー』の利点も多数あります)

そこで『封印の黄金櫃』『ジャイアント・レックス』の真価が発揮されるわけですね。

元々『幻創のミセラサウルス』『究極伝導恐獣』との相性も良く、「恐竜族」であるため『エヴォルカイザー・ラギア』『エヴォルカイザー・ドルカ』の素材としても利用でき、採用を検討できるレベルに達しているカードではありました。

その『ジャイアント・レックス』をデッキから即リクルート可能な『封印の黄金櫃』ギミックが弱いわけはありませんね。

【恐竜】の抱える“事故”解消に大きく貢献できる潤滑剤としてのポテンシャルは非常に高いです。






ひとつの懸念…『アーティファクト−ロンギヌス』の流行は逆風


ヘテムル
提携
デッキ単位で見ても限りなく満点に近いギミックだと感じますが、一つだけ懸念材料が残ります。

『アーティファクト−ロンギヌス』のメイン採用が増加傾向にある点です。

本来環境に存在するデッキの中でも【恐竜】が1番被害を被らないデッキタイプという認識なのですが、『封印の黄金櫃』
はきっちり1:1の交換を許してしまいます。
【召喚獣】のように、メインギミック直撃とまではいきませんが、先攻で発動する際はそのターン中の『幻創のミセラサウルス』を縛られる事を含め、それなりに痛手となってしまいます。

以上の様に、懸念材料はありますが、プランとしてはデッキにマッチしていますし、今後も採用されていくのではないでしょうか。
安定を求め、日々進化を続ける【恐竜】。
新弾後もそのパワーで環境を支配できるか!非常に楽しみですね!