2017年12月29日金曜日

同列のカードを焼き払い、使用不可とする『鉄騎龍ティアマトン』。












鉄騎龍てっきりゅうティアマトン

特殊召喚・効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻2000/守 0
このカードは通常召喚できず、このカードの(1)の効果でのみ特殊召喚できる。
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):3枚以上のカードが同じ縦列に存在する場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。
このカードと同じ縦列の他のカードを全て破壊する。
(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
このカードと同じ縦列の使用していないゾーンは使用できない。







遊戯王.jp



2018年1月13日発売予定の新エキスパンション《フレイムズ・オブ・デストラクション》にて登場する「闇属性」「ドラゴン族」モンスター。


「レベル4」で「ATK/2000」と高いステータスを備えるものの、通常召喚不可と記されており、いつ如何なる場合でも下級アタッカーとしての運用が見込めるものではありません。


自身の効果(1)を利用した場合のみ特殊召喚可能とされており、


(1):3枚以上のカードが同じ縦列に存在する場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。この効果は相手ターンでも発動できる。


との条件を満たす事でのみ、場に送り出すことが叶います。


肝心の、3枚以上のカードが同列に存在するという状況は、相手フィールドや「エクストラモンスターゾーン」を利用する事で容易に作り出す事が可能となっています。


当条件はあくまで「カードが3枚以上同列」との要項さえ満たされれば良いので、その際『鉄騎龍ティアマトン』自身を特殊召喚する列に関しての制限は課せられていません。
状況に応じ任意のポジションへ配置が可能となります。
その為、一見相手依存にも取れるその特殊召喚条件は、『ブリリアント・フュージョン』や『地獄門の契約書』等、永続カードを介し「リンク」の成立を促すカード群を用いる事で、自分フィールド内のみでも能動的なクリアを十分見込むことが出来ます。




また、これらは『鉄騎龍ティアマトン』と同様、縦列に存在するカードの枚数を展開の条件として備える「機界騎士」との相性も良好。



「機界騎士」の特殊召喚成立が=『鉄騎龍ティアマトン』の条件を満たす事となる上に、前述したサポートカードの恩恵もある「機界騎士」への投入は一考の余地ありです。







その他にも、『ブリリアント・フュージョン』を始めとした「融合・フュージョン」魔法カードをサーチしつつ「リンク」の成立までこなす、『捕食植物オフリス・スコーピオ』『捕食植物ダーリング・コブラ』を擁する「捕食」ギミックや、性質上相手フィールドに配される『トーチ・ゴーレム』を用い、自分フィールドに撒かれる2体の「トークン」の内一方を『リンクリボー』『リンク・スパイダー』あたりに変換し、その下にもう一方の「トークン」や、それに限らず強力なモンスターを配置する。乃至、魔法・罠を同列にセットする事でも条件は達成できます。





先述した『ブリリアント・フュージョン』や『地獄門の契約書』を「エクストラモンスターゾーン」と同列で発動し、それらの基本アクションによってその列に『水晶機巧-ハリファイバー』をリンク召喚。



その後、『水晶機巧-ハリファイバー』の能力によってリクルートされるチューナーモンスターをさらに自身と同列の「メインモンスターゾーン」へと配する事で、『鉄騎龍ティアマトン』の条件を整えつつ、相手への妨害を成し得る場が形成できます。
この様に、極自然な盤面形成によって満たされる条件なため、『鉄騎龍ティアマトン』の特殊召喚自体は比較的容易な部類でしょう。


加えて、『鉄騎龍ティアマトン』を特殊召喚する効果(1)は相手ターンにも発動可能とされており、この事が『鉄騎龍ティアマトン』の備える非凡な効果(2)の有用性を高めています。







自身と同列に存在するカードを全壊


(2):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。
このカードと同じ縦列の他のカードを全て破壊する。


縦に3枚以上カードが存在する場合にのみ自身を特殊召喚する効果(1)。
その条件を満たした状態であれば、任意のポジションへと特殊召喚可能で、相手ターンであってもその能力を発動可能。
その際、『鉄騎龍ティアマトン』と同列に存在するカード全てを破壊する強力な除去能力を内蔵。
特殊召喚能力が発動可能な状態であればフリーチェーンである為、当除去能力に関しても実質的に発動タイミングを問わない柔軟性を有し、『鉄騎龍ティアマトン』の奇襲性を最大限活かす事が望める能力と言えます。


先述した様に、能動的に『鉄騎龍ティアマトン』の発動条件を満たしておく事で、相手ターン中の妨害として、役割を委ねる運用を狙うのも悪くはないですが、単純に「エクストラモンスターゾーン」と同列にセットカード等を配しておき、相手の相互リンクなど配置を重要視する展開アクションに合わせて対応する運用方法にも期待できます。


また、相手ターン中にも配置の移動が可能となる『紺碧の機界騎士』等を予め場に置いておく事で、相手の行動に合わせて縦列のカード枚数を操作できます。



しかし、その場合は「メインモンスターゾーン」を埋めてしまい、肝心の除去能力が適用されるのはその他の列に限定される事となります。
除去に関する補助は望めませんが、こちらも条件クリアの助けにはなるでしょう。


同様の行動でも、自分のターンであれば、「機界騎士」の特殊召喚条件を満たした状態で『紺碧の機界騎士』を場に出すこととなる為、『鉄騎龍ティアマトン』の条件を満たしつつ、特殊召喚効果にチェーンする形で他の列に逃がすことも出来ます。
※発売後の裁定次第







その他、デッキを選ばず採用可能で、相手のカードの位置を操作する手札誘発カード『電送擬人エレキネシス』であれば『鉄騎龍ティアマトン』の条件を満たしつつ、同列に除去したい相手のモンスターを呼び込み易くなります。



相手ターン中に適用される除去能力によって自分の「アーティファクト」を破壊し、それらのトリガーとしての運用も視野には入ります。



ですが、この運用は相手への依存度も非常に高いため、率先して狙っていくものでもないでしょう。
偶発的に条件が満たされた場合、選択肢の一つとして案ずる程度のシナジーです。




『鉄騎龍ティアマトン』の特殊召喚時に放たれる同列への強烈な除去。
これにより焼け野原となった末、同縦列は『鉄騎龍ティアマトン』の効果(3)によって、その後も縛られ続ける事となります。







同列使用不可


(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
このカードと同じ縦列の使用していないゾーンは使用できない。


『鉄騎龍ティアマトン』の存在する縦列の使用していないゾーンを使用不可とする能力。


自身の効果(2)によって特殊召喚時に縦列を全て焼き払うため、効果(3)の適用まで単一で問題なく遂行可能。
実戦での活躍も見込める程、高い有用性を備えたカードである事はまず間違い無いでしょう。


尚、当効果(3)に事関しては『鉄騎龍ティアマトン』がフィールドに存在する間に限定されます。
如何に高い除去性能と言えども、一度場に出てしまえば「ATK/2000」の下級モンスターとなり、長期間維持するのは至難の業。


相手の攻めに対して『鉄騎龍ティアマトン』の除去を投じ、リソースを削ったそのターン中であればそれなりに生存も見込めるでしょうか。


自分が一方の「EXモンスターゾーン」を使用した状態で、もう一方の「エクストラモンスターゾーン」の列に『鉄騎龍ティアマトン』を配する事で、実質的に相手の「EXデッキ」を用いる展開を制限した状態に持ち込むことも可能。
その他にも、「ペンデュラムゾーン」を拘束する事で「P召喚」を封じる手立てもあります。

場持ちに関してはその他に頼る事となりますが、そういった状態にまで漕ぎ着ければ、他を以て維持に値する性能を有するシステムモンスターともなり得るでしょう。







列を参照する相手依存の一面を加味しても強力


3枚以上のカードが同じ縦列に存在する場合であれば、どこに配置しても良い点は運用の難易度を大きく引き下げます。


しかし、除去能力や自身と同列の使用を制限する能力など、全ての能力を活かすとなれば相手の行動も、運用に際して多大な影響が及ぶカードとなります。


単一の性能が非常に高く、「相互リンク」等を用いる配置を意識した展開が主流の現在、『鉄騎龍ティアマトン』の存在は少なからずそれらに対しての抑止力として、働きを見せてくれるのではないでしょうか。


効果(1)の特殊召喚能力がフリーチェーンである為、「通常魔法」等の発動にチェーンする形で発動も可能。
今後は自分のターン中の「通常魔法」発動時の配置に関しても、より一層気を配る必要もでてくるでしょう。


また、自ずから『鉄騎龍ティアマトン』の条件を整えてしまうと、相手側の『鉄騎龍ティアマトン』の発動を許し、その場合こちらの場が壊滅する恐れがある為、安易に条件を満たそうとすれば多大な損失を被る羽目に。


新たな妨害カードとして、強固な先攻展開への抑止力として、今後が非常に楽しみな1枚ではありますが、運用する上でも、される上でも、厄介な存在と言えるのかもしれません。







4 件のコメント:

  1. ジャックナイツとは恐らく共存しにくいかと、特殊してからの破壊なので特殊召喚が出来る自分モンスターゾーンは空いてないと出てこれないと思いますよ
    ジャックナイツの魔法と罠も残しときたいものが多いですし
    ジャックナイツ使用者のコメントでした

    返信削除
    返信
    1. 実際、条件が整いやすい以外のシナジーはあまりないんですよね…ジャックナイツ

      特殊召喚先については発動条件さえ整えばモンスターゾーンのどこでも可なのでその位置が空いていなくても問題はないと思います。
      あくまで裁定次第ですが。

      ただ、魔法罠まで採用した型の場合は使用制限も含めて相当扱い辛いかもしれませんね。

      貴重なご意見感謝致します。

      削除
  2. 叶うじゃなくて適うだよ~ん

    返信削除
    返信
    1. 「叶う」と「適う」どちらを使用するかで悩みましたが「叶う」の方が願いかなった様に捉えやすく、こちらを使用致しました。
      しかし、ご指摘いただいた箇所の場合は、やはり「適う」の方が適切であったかもしれません。
      ご指摘感謝致します。

      削除