2017年9月11日月曜日

融合テーマ全体の"底上げ"に期待の掛かる『融合再生機構』








融合再生機構ゆうごうさいせいきこう

フィールド魔法
(1):1ターンに1度、手札を1枚捨てて発動できる。
自分のデッキ・墓地から「融合」1枚を選んで手札に加える。
(2):自分・相手のエンドフェイズに、このターン融合召喚に使用した
自分の墓地の融合素材モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。






《エクストラパック2017》により来日した海外先行カードの1枚。


手札を1枚コストにデッキ・墓地から『融合』を獲得する効果を有し、自身も「融合・フュージョン」カードに属する。
加えて「フィールド魔法」である事から『テラ・フォーミング』『盆回し』等、様々なサポートカードの恩恵を受けられます。

純正からハイブリットまで、融合を必要とする、ありとあらゆるデッキへの採用が検討できるうえ、「フィールド魔法」を軸とするデッキの多い昨今の「テーマ」とのシナジーは今後も十二分に期待できます。
その制約等の少ない効果から、純粋な「融合」サポートとして非常に展望のあるカードとなっています。


各融合テーマが独自の手法で『融合』の獲得を成す昨今、『融合再生機構』の利点は…


これまでに登場してきた、融合を主体とした「テーマ」はそれぞれのテーマ毎に『融合』へのアクセス手段を備えたカードがいくつもリリースされており、各テーマが「融合召喚」を行う上で不自由をする事は少なくなりました。

その手段は様々で、専用の融合カードを備えたもの。
【ジェムナイト】【シャドール】【インフェルノイド】【メタルフォーゼ】【召喚獣】などなど…

純粋に『融合』の獲得へ向かうもの。

【HERO】の『E・HERO ブレイズマン』『V・HERO ヴァイオン』。

【ファーニマル】の『魔玩具補綴デストーイ・パッチワーク』辺りもそうですね。

【捕食植物】に至ってはほぼ汎用と言っても過言ではない程の扱い易さを誇ります。


この様に、今では豊富となった『融合』の獲得手段ですが、専用融合を備えたものは別にして、実の所『融合』の魔法カードを再利用する事が容易なデッキは未だに少なく、連続で融合を狙うとなれば、複数枚『融合』を採用する他ない。といったケースも頻繁に起こり得ます。

この事は、デッキからのサーチのみならず、墓地よりサルベージが可能で、サポートの多い「フィールド魔法」にカテゴライズされた『融合再生機構』の多大な利用価値を表すに充分な利点と言えます。

単純に連続融合を狙うだけであれば、同じく「フィールド魔法」として以前より存在した『フュージョン・ゲート』があり、そちらは手札コスト不要ではありますが、代わりに融合素材をゲームから除外する必要があります。

しかしながら、融合テーマは総じて、墓地からの回収や蘇生を多用するテーマが多く、『フュージョン・ゲート』はアンチシナジーとなるケースが殆どで、正規の融合を避ける程の利点が無いと判断されてしまうことも多々…

対して『融合再生機構』には、その名に恥じぬ通り、効果(2)による融合素材をサルベージする能力まで備わっています。






融合素材をサルベージ。
条件である融合方法に指定は無し。


(2):自分・相手のエンドフェイズに、このターン融合召喚に使用した
自分の墓地の融合素材モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。


サルベージのタイミングは「エンドフェイズ」と、「融合した後即座に回収」とはいかないものの、基本的に損失の大きい「融合」の補助としては貴重なサルベージとなり、アドバンテージの保持、後続獲得への助勢として充分な働きを見せます。

また、効果(2)に関しては『融合』魔法カードの指定は無く、如何なる融合召喚にも対応しており、
超融合ちょうゆうごう』や
神の写し身との接触エルシャドール・フュージョン
重錬装融合フルメタルフォーゼ・フュージョン
といったカードを用い、相手ターンに融合召喚を行った際も適応される事となります。

サルベージのチェックタイミングが相手ターンのエンドフェイズにも設けられているのはその為でしょうか。

また、その汎用性から比較的使用頻度の高い『ブリリアント・フュージョン』との相性も良く、デッキから指定された「属性」「種族」の範囲内であれば、任意のモンスターを墓地へ送り、『融合再生機構』のサルベージ効果を利用する事で、指定の範囲内で実質万能サーチとなります。

しかし、「リンク」の登場以降、そちらに「エクストラデッキ」の枠を埋められがちな現在、すべてのデッキが取り入れることは難しく、結局は「融合」を主軸に据えたデッキへの採用が基本となっていくでしょう。

この様に、万能カードとは行かないまでも、「融合テーマ」全体のパワーを底上げし、安定感も増す。
非常に優秀なカードと言えます。

「リミットレギュレーション」改定の時期も目前に迫り、「融合テーマ」に良い影響を齎す緩和にも期待されますが、一先ずは『融合再生機構』の登場で、融合テーマ全体のパワーが底上げされたことを喜ぶべきでしょう。

『ブリリアント・フュージョン』を用いた融合可能範囲での万能サーチはどこかのタイミングで「活用したい!」。
そう思わせる魅力の漂う優良カードです。






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